ベトナムの世界遺産「胡朝の城塞(ホーちょうのじょうさい)」について、訪問した経験を元に分かりやすく解説します。
「胡朝の城塞」とは
「胡朝の城塞(Citadel of the Ho Dynasty)」は、ベトナムに位置する歴史的な建造物で、ユネスコの世界遺産に登録されています。この城塞は、胡朝(または胡朝王朝)時代に建設されたもので、その歴史的な重要性から世界遺産として認定されました。
胡朝の城塞は、ベトナムのタインホア省に位置し、14世紀に建設されました。この城塞は、胡文宗(Ho Quy Ly)によって建設され、胡朝が短命(2代7年)であったにもかかわらず、その文化的・歴史的な遺産は今日に残っています。
この城塞は、石で建てられた堂々とした城壁や門、宮殿、神殿、そして官庁などの建造物で構成されており、胡朝時代の建築様式を示しています。特に、その石組みの技術と建築物の配置は、当時の高度な技術と知識を反映しています。
2011年に日本の平泉や小笠原諸島と並んでUNESCOの世界遺産に登録されました。
行き方
訪問した時は、世界遺産に登録されたばかりのためか、とにかく情報が少なくて苦労しました。ハノイ発のツアーはなかったので、「胡朝の城塞」に一番近いタインホア市まで行くことにしました。
ハノイ駅からタインホア駅まで
観光の基点になるタインホア市までは、ハノイから統一鉄道南北線の普通列車で行きました。チケットは2日前にハノイ駅の窓口で自分で購入。中国の鉄道と違いチケット売り場はそれほど込んでなく、簡単にチケットが購入可能。順番待ちのチケット発券機があるのでまずはこのチケットもらい、順番が来るのを待ちます。
- 急行列車 TN17号
- ハノイ駅発: 10:05発(時間通りに発車)
- タインホア駅着: 14:09着(時間通りに到着)
- 運賃: ハードシート 9万ドン
ハノイ駅を時間通りに発車、タインホア駅にも時間通りに到着。ハードシートの車両はハノイ駅を出たときははガラガラに空いてましたが、途中のニンビン駅から満員状態。トイレもあるのでバスより安心です。
タインホア市内からバス
タインホア市内から「胡朝の城塞」までは、タインホア・プラザ前のバス亭から2番のバスで行きました。8番のバスでも行けるようです。
「胡朝の城塞」はベトナムでは「タイン・ナー・ホー」と呼ばれていて、バスの運転手や乗客に「タイン・ナー・ホー?」と聞けば、乗って良いバスなのかどうかすぐに教えてくれます。お金以外のことであれば基本的にベトナム人はちょい良い人達です。
- バス: 2番、8番
- 所要時間: 90分
- 運賃: 2.5万ドン(往き)2万ドン(帰り)
バス停から「胡朝の城塞」まで
胡朝の城塞」に一番近いバス亭でバスを降り、徒歩で北へ15分程歩くと世界遺産「胡朝の城塞」が見えてきます。多分2km程の距離かと思います。
胡朝の城塞までの道は一本道なので迷わず行けます。数は少なかったですがセオム(バイクタクシー)もいました。
往きにバスを降りたバス亭付近にタインホア方面に向かう2番バスが待っていたので、乗って帰りました。ただしタインホアが終着ではないので乗り過ごしに注意。世界遺産「胡朝の城塞」
南門の200m位手前に遺跡のゲートがありますが、徒歩で行ったためか入場料は取られませんでした。胡朝の城塞は結構広く、2km四方はありそうでした。徒歩で4つの門や周りの城壁を見て回りましたが結構歩きましたね。
「胡朝の城塞」の地図(UNESCO)
規模は南門が一番大きく、次に北門、東門と西門はかなり小さいです。
南門
胡朝の城塞で一番大きな城門です。
南門には売店と展示資料館がありました。
北門
胡朝の城塞で、南門の次に大きな城門です。
西門
南門や北門と比べるとやや小さい城門です。
東門
西門と同規模の城門です。
城塞の内側
城塞の内側はただの水田で、非常にのんびりしてます。
城塞についたお昼頃には観光客はいなかったですが、午後2時過ぎくらいからミニバスや乗用車で来ているベトナム人が結構いました。それでも十分空いてますけどね。日本人も含め外国人の観光客は見なかったですね。
初稿:2012/02/20