ベトナムの旅は8日目。古都ホイアンから、いよいよ4件目の世界遺産、「ミーソン聖域」へ向かいました。
ここはかつて、東南アジアに君臨したチャンパ王国の聖地。密林の奥深くに、ヒンドゥー教の神々を祀るレンガ造りの遺跡群がひっそりと佇んでいます。
今回は定番のツアーを利用し、バスとボートを乗り継ぐユニークな方法で、この神秘的な場所を巡ってきました。
ミーソン聖域のツアーとアクセス
ホイアンの町からミーソン聖域までは少し距離があるため、現地のツアーに参加するのが一般的です。
私たちが利用したのは、おなじみの「シンツアー(旧シンカフェ)」。ツアー代金は16万ドン(当時のレートで約800円)と、とても手頃な価格でした。
このツアーの面白いところは、行きと帰りの交通手段が違うこと。
- 行き: バスでミーソン聖域の入り口まで直行します。
- 帰り: 遺跡から少し離れた船着き場までバスで移動し、そこからボートに乗ってホイアンへ戻ります。
帰りのボートでは、トゥボン川の美しい景色を眺めながら、ベトナムの田園風景や人々の暮らしを垣間見ることができ、とても良い思い出になりました。
悠久の歴史を感じるミーソン聖域
ミーソン聖域は、アンコール遺跡にも通じる神秘的な雰囲気に包まれています。
かつて神聖な儀式が執り行われていたであろう神殿の跡は、苔むしたレンガの塔と、熱帯の緑が織りなす幻想的な光景が広がっていました。
しかし、この地には戦争の爪痕も残っています。爆撃によって崩壊した建物や、レンガの壁に残る銃痕は、歴史の過酷さを静かに物語っていました。
これらの遺跡からは、単なる建築物としてだけでなく、信仰の力や文化の交流が強く感じられます。世界遺産に登録されるその理由を、肌で感じることができました。
旅の計画は急遽変更!ホイアンからフエへ
ミーソンツアーから戻った後、私たちはホイアンの町を再び散策しました。
お土産屋さんが並ぶ通りでは、店員さんの商魂たくましさに感心しっぱなしでした(笑)。これもまた、異国情緒あふれる活気あるホイアンの魅力かもしれません。
本当は翌日、ベトナム中部の別の町、ドンホイに向かう予定でした。しかし、ドンホイ行きのバスが満席だったため、急遽予定を変更。次の目的地を、また別の世界遺産がある古都「フエ」にすることに。
ベトナムの世界遺産巡りの旅は、まだまだ続きます。
この記事は、2012年2月のベトナム世界遺産旅行記の一部です。旅の全行程はこちらのまとめ記事からご覧いただけます。